新店舗の構造 ~2022年11月~

福本晴華

2022年12月に向けて工事を急ピッチで進めています。  

日々、工事が進み具現化していく様子を見ることはとても楽しいです。今回のお店は周囲にd:matchaの茶畑や田が集積している中心にあり、その景色を楽んで頂くことを主眼に設計していきました。ですので、茶畑側に非常に大きな窓を複数設置していきます。2階からも茶畑が楽しめるような設計にしています。 

また、元々湯船が杉の名産地であったこともあり、「木」を感じることができる建物になっています。梁や天井の木が見えるようなデザインになっています。こうした木や窓、景色を楽しんで頂けるように構造面で設計士さんや大工さんの様々な工夫があります。例えば、柱を細くするために、天井との接合部が3本で立体的になっていたり、など。


(特殊な柱の構造)


(景色を楽しむための巨大窓) 

建物の南面には太陽光パネルを設置し、売電はせず、自社で使用する電気はなるべく再生可能エネルギーとして活用して行く予定です。自然豊かな湯船には、和束町のシンボルでもある、キジがきたり、狐がきたりとたくさんの動物がきます。中には鹿のような害獣もいますが、、 

窓から見える範囲で、花を植えたり、蕎麦を作ったり、今からたくさんの構想が頭に浮かび、たいへんに楽しみです! 


(外観:屋根にはソーラー設置予定)


(外には、キジや狐が良く来る) 

隣の四角い建物は元々縫製工場です。そのため床の木などは重たいミシンに耐えれるようなしっかりとした材料が使われており、再利用する予定です。また、縫製工場ということで、余った生地がたくさんあったので、地元の御婆さんにカーテンにして頂いて再利用しています。


(昔の生地の裁断機)


(生地を再利用したカーテン)

代表取締役
田中大貴

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シンガポールへの出張 ~2022年10月~

福本晴華

2020 年 1 月のフランス出張以来、 実に 3 年ぶりに海外出張をシンガポールで行いました。シンガポールに行くのは 2016 年以来でした。
d:matcha の海外のお客様ではアメリカが一番多いのですが、アジア圏でいうとシンガポールのお客様が一番多いです。

シンガポールへは関西空港からも深夜 便がでており、時差も1時間しかないので、和束にいると東京へ出張するのと感覚としてそんなに変わらないのが本音です。

シンガポールに行って大変驚いたのは、物価の高さと日本に関する商品の充実具合でした。2016 年時点では、日本から直送している菓子などは現地物価だと高すぎるような印象でしたが、シンガポールの成長と円安、日本のデフレが相まっ て、シャトレーゼや Letao など、日本の著名なスイーツブランドは日本からお菓 子を冷凍で運んで販売を行っていて尚値段として成り立つ絶大な人気を博してい ました。シャトレーゼは30店舗以上も展開しています。

もう一つ驚いたのは、ドン・キホーテ。日本では、安いものが雑多に置かれてい る小売店の印象でしたが、シンガポールでは日本の良い食材を割安に取り扱う高 級スーパーのような展開でした。創業者の方が移住してシンガポール事業を率い ているらしく、その成功具合と人気ぶりは、ドン・キホーテが近くにできると地価が上がると言われているほどでした。

久々に海外の刺激をうけ、一層やる気を頂いた貴重な機会でした。


(マリーナベイサンズ)

(donndonndonnki)

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スタンフォードGMIX 6年目 ~2022年9月~

福本晴華

2017年の創業時から縁あって米国スタンフォード大学のMBA(GSB)のGMIXという、学生が世界中の様々な地域でインターンをするプログラムの受け入れ先になっています。毎年面白くて優秀な学生が来てくれることを楽しみにしています。2020年と2021年はコロナ禍の影響で、オンラインでの開催でした。

2022年は、MackとAliceと2名が3年振りに来日してProjectを行っています。学生の中でも、日本の田舎で茶産地である和束町、smallかつfamily businessといった彼らのキャリアとは随分異なる職場、さらには近隣にある京都、奈良、大坂といった観光地、そして東京と、滞在中に幅広い経験ができることが魅力となっており本年も10を超える学生からの応募がありました。

本年は、SNSをより有効に活用して海外も含めたお客様にd:matchaのストーリや数ある活動のupdateを行っていく施策や、定期購買などの継続サポートをして頂いているお客様から望まれるコンテンツの発掘などを提案してもらうプロジェクトを実施しています。 

元々は、コンサルティング業界が社会人としての最初のキャリアだった私ですが、やはり自分の会社となると客観性をもってみることは難しく、彼女達の提案が非常にためになっています。あとは、それをとにかく実行していきます!! 

近代の学生も来て夏は賑やか

滋賀の鰻屋さんにて 


代表取締役 田中大貴 

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湯船への移転、新事業の展開 ~2022年8月~

田中美里

2022年12月を目標にd:matchaの本店を茶園が集中する湯船地区へと移転する計画を進めております。 

茶畑が現在の和束町釜塚の店舗よりも近く、よりシームレスな空間やサービスをご提供できると確信しております。店舗機能だけでなく、宿泊機能や自然エネルギーの発電機能なども付加して行く予定です。

当該計画は昔から考えておりましたが、湯船区は和束町の中でも人口減少が大きく進む超限界集落であり、移ることへの勇気がいりました。実際に2023年春には唯一の公共交通機関であるバスの廃止も噂されております。 

湯船地区での事業を盛り上げることで、この美しい中山間地だからこそできるビジネス的な価値や風景、暮らしなどを遺していけるように努力していきたいと考えています。

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エキュート上野の抹茶フェア ~2022年7月〜

田中美里

2022年7月、d:matchaとしては3回目のエキュート上野の出店機会がやってまいりました。今回は、我々が出店するだけでなく、品種別まで拘った抹茶をフロアの他のテナントさんに提供し、抹茶の新商品を開発して貰い展開する、というプロモーションです! 

上野の駅のそこら中に和束産抹茶の文字が展開されているだけでなく、1番茶を使用した抹茶エクレアや小倉餡と抹茶のサンドイッチ、さらには抹茶いなり、など、スイーツから食事まで幅広い商品展開がされています! 私も、早速、5商品を制覇! 抹茶サンドイッチは濃厚な抹茶の旨味が美味しく、いなりも、絶妙な渋さとのハーモニーが素晴らしかったです。 

このような機会を下さったエキュートさん、テナントさんに本当に感謝をしております。こうした機会で、日本茶、抹茶への興味関心を持つ人が増えればとても嬉しいです! 

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フランスでの d:matcha Open ~2022年6月〜

田中美里

2022年5月、私にとってもd:matchaにとってもとても嬉しいnewsが飛び込みました。2019年にd:matchaでインターンをした無類のお茶好きであるLucieがd:matchaブランドでフランスに旦那さんのReiとともにお店をOpenしたいということです。インターンの期間中も本当にhard workerで貢献したい、という責任感が強く、また非常に頭が良くて理解力が良く、鋭い質問をたくさんしてくれたことが印象てきでした。  

Lucieは、本当にお茶好きで、日本のありとあらゆるお茶の産地で研修を行い、そこらの日本人のお茶好きよりみよっぽどお茶に詳しい私も尊敬するフランス人です。フランスに私が訪問した際もフランスのお茶業界の重鎮を集めてプレゼンテーションの場を用意してくれました。

そんな彼女がd:matchaのstoryやpassionが好きということで選んでくれたことは本当に嬉しく、事業を行っている冥利につき、彼女のフランスでの挑戦が成功するように、良いお茶を栽培し、フランスのお客様にも愛して頂ける商品開発やノウハウをLucieに提供できるように一層努力しようと身が再度引き締まりました。 

フランスのお店を訪れるのが本当に楽しみです。

(Lucieと原山の茶畑で収穫後)

 

(フランスの店舗改修中)

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春の息吹と、日本の農村にある持続可能な暮らし ~2022年5月〜

田中美里

2022年4月、いよいよ春を迎え、和束町湯船の農村もその息吹を感じる時期となってきました。 

温かい時期になったので、柚子の樹を6本植樹しました。柚子は冬にその実を摘果するので茶と時期がズレているため年間の労働の平準化に役立つ作柄です。また、その用途もご存じのとおり、香が豊かで、スイーツには勿論、ブレンドティーや食事など様々な食材に利用することのできる万能な果樹です。トゲが木にあることからも害獣被害に比較的あい辛いこともこの地に向いています。 

新茶は本年は前年までと異なり、霜の影響が無く、良いお茶が取れそうです。生葉を食べてみてもその旨味と渋みのバランスは絶妙で、収穫前から大変楽しみです。4月末からd:matchaでは収穫が始まるものと予定しています。   

最後は蓮華です。蓮華は田んぼの緑肥として9月に植えました。全く生えてこず、地元のお年寄り達からは、「種が腐っとる」など色々いわれましたが、ついに生えてきました。遅かったのは、単純に湯船地区が寒すぎるだけでしょう(笑) 昔の日本の田園は蓮華をうえで、春前に紫の綺麗な絨毯ができ、そのタイミングで最も根に窒素をためるので、かりとって土に還し、それが肥糧となります。 

昔ながらの日本の農法や生活は、まさにオーガニックをはじめとした持続可能な生活、ビジネスそのものであることが多く、そういったものを継承しながら発信し、時には進化かつ深化させていきたいと考えています。

(ほん柚子)

(やぶきた新芽)

(蓮華) 

 

代表取締役 田中大貴

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鳳春(Houshun, Spring Phoenix ) と駒影 (Komakage, Shadow of Hoof) ~2022年4月〜

田中美里

2022年3月、ついに改植しました。日本茶においてお茶の樹は味わいや収量の観点から40年に1回程度の周期で樹の植え替えを行います。具体的には、まず古木をカットした後、カサを減らすために燃やします。そのあと、地中に残った根を重機で引っこ抜いてまず、平地を作ります。お茶は非常に再生力が強いので、根が地中に残っていると再生し、新しく植え付けを行ったお茶の樹の成長を阻害してしまいます。根は場合によっては1mにも及ぶので、人力で抜くのはほぼ不可能です。これらの作業を冬の寒い時期に行い、実際の幼木の植え付けは3月の少し温かくなってから行います。約3000本の苗を植え付けた後、保温、保湿、防雑草の観点から自社の田を収穫した際に取っておいた藁で幼木を巻きます。 

収穫できるのは5年後と、非常に息が長いですが、楽しみです。鳳春も駒影もどちらも京都府推奨品種で、玉露など被覆栽培に向いた品種です。以前の12品種飲み比べでも、好きなお客様が多かったので、こちらの品種を選択しました。枯れないか、鹿に踏みつけられないか、気がかりで頻繁に畑に行ってしまいます。

(鳳春:Houshun)

(駒影:Komakage)

(藁で覆いした後) 

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和束の地域ブランドとGI認証 ~2022年3月〜

田中美里
2025年の大阪万博に向けた地域ブランド重点地域として、"和束茶”が経済産業省近畿経済産業局に認定され地域の中から9業者が選ばれどういった地域ブランドを目指していくかの議論を行って参りました。 

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鹿児島県と宮崎県、 お茶産地を訪ねて ~2022年2月〜

田中美里

2021 年、 鹿児島県の生産量が長らく日本イチであった静岡県を抜いたというニュースが ありました。

また、 私自身海外の方とやり取りしているなかで鹿児島のお茶が話題になっ たり、 アメリカに住んでいた 2015 年頃にもスーパーで置かれている抹茶は鹿児島県産 が多かったこともあり、 是非この目で見たいとずっと考えていました。

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