d:matcha通信 2025年12月
d:matcha Kyoto newsletter - December 2025
こんにちは!いつもd:matchaをご利用頂き、ありがとうございます。d:matchaニュースレターチームより畑や新開発の商品、スタッフの近況をご紹介していきます。どうぞ、ご愛読ください。
美味しい食事と素敵な人たち(Emma C.)

日本語には「冬支度(ふゆじたく)」という素敵な言葉があります。これは「冬の準備」を意味します。空気がひんやりとし、日が短くなるにつれて、人々がそっとその気持ちに切り替わるのを感じます:ゆっくりと過ごし、温まり、これからの季節に備えるのです。
d:matchaでは、今年もこの冬支度として、頼りになるホッカイロを取り出し、今年初めて炬燵をつけ、家中にブランケットを重ね、冬を優しく感じさせる小さな快適さを揃えました――新しいジャケットや暖かい靴下、温かいお茶、満足感のあるおやつなどです。こうした小さな習慣には不思議な安心感があり、カレンダー以上に季節の変わり目を実感させてくれます。
11月は私にとって料理の月でもありました。気温が下がるにつれ、キッチンで過ごす時間が増え、新しいレシピに挑戦したり、盛り付けを工夫したりすることに夢中になりました。ハイライトは、爽やかでパンチのある柚子胡椒ステーキ丼、繊細で上品な茄子の揚げ浸し、そして数えきれないほどのクルード(生魚料理)の実験です。生の魚が大好きで、簡単に新鮮で質の良い魚を手に入れられる環境のおかげで、週に何度もクルードを作ることがあります。それはいつも小さな贅沢のように感じます。私の料理の冒険はすべてオンラインで記録し始めました(@pekopekomon)、作った美味しい食事の小さな思い出帳のようで、それがとても嬉しいです。
今月の私自身の冬支度のもう一つの部分は、ただ大切な人たちと一緒に温かく過ごすことでした。夜が冷えてくる中で、厚いブランケットにくるまりながら、ショーや映画を見たり、おやつを分け合ったり、冗談を言ったりして、ゆったりとくつろぐ時間を楽しんでいます。この親密さから生まれる特別な温かさは、体だけでなく心も温めてくれます。
温かい食事、居心地の良い夜、そして冬に備える静かなワクワク感――そんな11月は、忙しくもありながら穏やかでもありました。柔らかい変化と小さな喜びの時間――2025年の最後のひと伸びに向かう中で、私はこの時間に感謝しています。

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抹茶スイートポテト(Sora N.)
こんにちは!2025年もあと少しとなりました。最近は畑もひと段落つき菓子製造が多くなってきました。今月はクリスマスに向けてブッシュドノエルの製造も入るので頑張りたいと思います。さて今回はカスタード入り抹茶スイートポテトを紹介します。
○材料
スイートポテト
・さつまいも300g・抹茶8g・バター25g
・砂糖45g・卵黄1個・生クリーム65g
カスタード
・牛乳160g・卵黄2個・砂糖30g・薄力粉15g
○手順
まずカスタードから作ります。
①卵黄に砂糖を入れ混ぜて、薄力粉を加える。
②最後に牛乳を加えしっかり混ぜる✔︎牛乳の半量を生クリームなどに置き換えるとよりの濃厚な仕上がりに。
③ラップをして電子レンジ600Wで4回に分けて加熱する。✔︎加熱するごとにしっかり混ぜる。
④3回目ぐらいで中心が固まってくるのでしっかり混ぜる。生地がドロッとしている感じ。
⑤4回目は生地がサラッとしてきたら成功です。まだ足りないと思ったら10秒ずつ追加加熱してください。
⑥冷蔵庫で約1時間冷やす。使う直前にほぐしておく
スイートポテト
①まずさつまいもの皮を剥き、水にさらしておく。
②容器に入れ、ラップをして電子レンジ600W8〜10分加熱する
③柔らかくなったらマッシャーなどで潰して、バター→砂糖→卵黄の順に混ぜる。
④抹茶は別の容器に計り、生クリームを少しずつ加えてペースト状にしてから生地と混ぜる ✔︎生地が固かったら生クリームを追加する
⑤アルミホイルなどで型を作る。底にさつまいもを敷き詰めて、中心にカスタードクリームを入れる。最後に絞り袋でカスタードクリームを囲うようにさつまいも絞って手で整える。
⑥卵黄を表面に塗り、オーブンで230度10分〜15分焼き目がつくまで焼く。
完成!!
今回はカスタード入り抹茶スイートポテトを作ってみました。混ぜてレンジとオーブンで加熱するだけなので難しい工程はありません!カスタードクリームをレンジで作るのはあまり聞いたことはない方もいると思います。鍋で作るよりも失敗も少なく、短時間でできてので作ったことない方も安心してチャレンジできます!是非つくってみてください!


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和束の茶源郷まつり(S. Mahdaria)
11月に一番楽しみにしているのが、和束で開催される秋の茶祭り「茶源郷まつり」です。葉がオレンジ色に色づき始めると、「ああ、いよいよお祭りの季節だな」と感じます。食べ物の屋台や、収穫したてのお茶を販売する地元茶農家のお店、そして地元のクラフト作家さんによるポップアップショップが並ぶ、一日限りのお祭りです。イベントの終盤にはライブ音楽もあり、さらに気分が盛り上がります。
お祭りは、朝に地元の子どもたちが歌を披露するところから始まり、夜7時頃には20分ほどの幻想的な花火で締めくくられます。田舎に住んでいると、日本が誇る楽しいイベントに参加できず、少し取り残されたように感じることもあります。日本には魅力的で個性的なお祭りがたくさんあるのに、実際に体験できる機会は多くありません。でも、少なくとも年に一度、和束の秋の茶祭りを存分に楽しむことができるのは本当に嬉しいことです。
今年の私の一番のハイライトは、錫や青銅で茶道具やお皿、キッチン用品を手作りしている金属作家さんと出会えたことでした。どの作品も一点物で、とても魅力的です。私は茶さじを2本とデザート皿を1枚購入しました。本当はもっと欲しかったのですが、そこは我慢しました!
職人の裕介さんは「今度ぜひ工房にも来てくださいね」と言ってくださり、最近、都会から和束に移住されたばかりだそうです。次回は、彼の美しい作品がどのように生み出されるのか、その制作の様子を見るのが今から楽しみです。




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さぁ、茶道をはじめよう!第1回:服装と持ち物 (Seiya H.)
今月から茶道の初心者の方向けに、茶道の作法について少しずつ私なりに解説させていただきたいと思います。
(1)服装はどんなものを着ていけばよいか?
▶︎茶道では、原則着物を着用することが求められますが、現代ではお稽古であれば、洋服でも可能な場所も増えています。茶道では、清潔な服装が求められます。
また、茶室に入室する前は清潔な白い靴下に履き替える事が大切です。会場に付いたら履き替えられるよう、手持ちで替えの靴下を持っていきましょう。
稽古を始める前に、指輪や腕時計を装着したまま道具を扱うと傷つけてしまう原因となるので、必ず何も装着してない状態で参加する事も大切です。
こちらの写真はティービジネススクールで開催した茶道体験での写真です(本来のお稽古では、畳の上を裸足で歩くことは出来ません。靴下も白で無くてはなりません。非常に細かいルールがあります)

(2)どんな持ち物が必要か?
1.扇子(せんす)挨拶する時などに使用します。自分を相手との間に境界線を作ることにより、相手への敬意を示します。茶道が流行した戦国時代では、刀を取り出す代わりに扇子を出すことで戦わない事を示します。
男性の扇子は長さが6寸(18.2cm)
女性の扇子は5寸(15.2cm)が使用されます。
2.帛紗(ふくさ)点前の最中は帛紗という特殊な布で道具を清める為に使用します。男性は紫色、女性は朱色または赤色を使用します
3.古帛紗(こぶくさ)帛紗よりは小さめな布で、道具に添えて出したり等使います
4.懐紙(かいし)お菓子を頂く時に使う紙で、束ねた状態で使用します。男性用と女性用によって大きさが異なります
5.楊枝(ようじ)菓子切りとも言います。菓子を頂く為の物です
6.帛紗挟み(ふくさばさみ)上記の物を仕舞う為の道具です
7.小茶巾(こぢゃきん)白い布で、濃茶をいただく時に使用します。濡らして絞った状態のものを茶巾入れ(ちゃきんいれ)に入れておきます。
8.手ぬぐいまたはハンカチも手を清める時などに使用します
基本動作:お辞儀の仕方
お辞儀には大きく分けて真・行・草の3種類があり、状況に応じて使い分けます。
茶道ではお辞儀をする機会がたくさんあるので、基本動作として覚えておきましょう。
共通点としては、
・姿勢を正した状態で相手と視線を合わせる
・両手が膝の腕に乗っている状態
・そこからゆっくり体を倒して両手を滑らせる様に下ろします
茶道の世界では土下座並に深くするお辞儀はございません。
真(しん)のお辞儀
最も丁寧なお辞儀かつ、最も深いお辞儀です。掌が全て畳に着くように静かに下ろします。全員でお辞儀をする時、客が抹茶を飲む時に使用します
行(ぎょう)のお辞儀
指の第二関節まで畳に着くように体を下ろします。客同士の挨拶に主にします
草(そう)のお辞儀
指先が畳に着くように下ろす。もっとも浅いお辞儀です。亭主がお点前の最中に挨拶する時に使うお辞儀です

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日本のお茶の歴史②~侘び錆びと茶道~ (Misato T.)

わび茶の成立
⇒茶の湯が精神性と深く関わる高尚なものとなる
15世紀後半から16世紀後半にかけて、喫茶文化は広まりを見せますが、このころは豪華な唐物道具を飾り立て、にぎやかな宴会のなかでお茶を楽しんでいました。
そんな中、村田珠光(1423-1502年)は、通称「心の文」と呼ばれる弟子への教訓書のようなものの中で、初めて茶の湯を「茶の湯の道」と表現しています。「茶道」という言葉がまだない時代ですが、珠光は、茶の湯とは、単にお茶を楽しむだけではなく、茶を点てる中に、人間の生き方・精神性を学ぶ「道」という概念を見出したのです。
「道」とは何か?
日本には、茶道、剣道、書道、華道、弓道などなど、「道」の名がつく習い事がたくさんあります。
「道」という言葉には、大きく分けて2つの意味があります。
①ひとつは、人の通行するところ。経過する間。通りみち。
②二つ目は、人の守るべき義理。宇宙の原理。教え。
日本人にとっての「道」とは、①単なる技術・スキルの習得までの道のりにとどまらず、②精神性の鍛錬・修業を行い物事の真理に到達すること、が含まれているのです。その道を究める過程で、静寂を重んじ、忍耐力・集中力を磨き、心の平穏や悟りを得るよう訓練しているのです。


剣道と華道
禅と茶の湯
村田珠光、村田珠光の教えを受け継ぎ発展させた武野紹鴎、武野紹鴎に師事して茶の湯を大成させた千利休も、皆、禅宗でした。
千利休は、「茶の湯は僧侶と同じことをする。すなわち、自己の究明である」と説いています。
以下は有名な利休の言葉です。
「家は漏らぬほど、食事は飢えぬ程にて足る事なり。是れ仏の教え、茶の本意なり。水を運び薪をとり、湯を沸かし茶をたてて、仏に供え、人にも施し我も飲み、花をたて香をたき、皆々仏祖の行ひのあとを学ぶなり。」
茶の湯の目的の第一は、仏道の修行であり、得道であると明言しています。
「わびの本意は、清浄無垢の仏世界を表して、この露地草庵に至りては、塵芥を払却し、主客ともに直心の交なれば、規矩寸尺、式法等あながちにいふべからず。火をおこし、湯をわかし、茶を喫するまでのことなり。」
侘び錆びとは?
侘び錆びは日本人の美意識を象徴する重要な概念です。
村田珠光や千利休が見出し、普及させた美意識であり、茶道だけでなくすべての日本文化の根底に根付いている考え方です。
「侘び」とは、「質素でつつましい暮らしの美しさ」や「簡素な中にこそ宿る趣」を指します。
「錆び」とは「古びる」「色あせる」という意味があります。時間の経過によって生まれる味わいや渋みを愛でる感性を指します。
簡単に言えば、日本文化は、目新しく絢爛豪華なものよりも、シンプルで質素なものを愛し、衰えていく自然や物事の美しさを愛でる文化なのです。
こちらは京都のお寺・源光庵で私が撮影したものです。この空間には余計な装飾や家具は見当たりません。非常にシンプル。窓を通じて自然や時の移ろいを楽しめます。この写真の中にも、わびさびを感じることが出来ます。


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畑のこと-自然仕立て(Hiroki A.)
自然仕立てとは読んで字の如く、人為的な剪定を行わず茶の木本来の姿を用いた栽培方法です。機械化が進んでいない初期の茶産業では剪定を行わず栽培することで、茶の木は枝を自由に伸ばし切ることが出来ます。これらの枝から伸びた側枝が一番茶は手で詰まれ収穫されていました。今日の茶産業では多くの生産現場で機械化が行われて自然仕立てで生産を行う割合がかなり低いものとなっています。
自然仕立てと対比される機械仕立ての最大のメリットは単位面積あたりの作業を効率化し、経営面積の拡大に伴い生産量を増加させることにあります。実際、機械での収穫では2人いれば1時間に数百kgの生葉を収穫できるのに対して、手摘みでは数kgが限界となります。収穫のタイミングが重要な茶業において、一定期間でどれだけの面積の茶園の収穫が行えるかが生産規模を決定する要因になります。手摘みで収穫を行う自然仕立てでは多くの摘み子を確保することが困難で規模拡大が難しく限られた地域のみが生産するようになりました。
しかし依然として特定の地域では自然仕立てでの栽培が行われています。京都の宇治、愛知の西尾、福岡の八女などが代表的な地域です。これらの地域で栽培される自然仕立てのお茶は高単価で取引されるので、労働集約型で生産量が少ない自然仕立てでも経営が成り立ってます。お茶の品質と単価が正の相関をとる茶業では、この事実は自然仕立ての栽培方法ではより高品質なお茶を栽培することの裏付けとも言えるでしょう。
実際に自然仕立てによる栽培方法は品質面で機械刈りの栽培方法よりも優れています。自然仕立てでは茶の木はより立体的な受講態勢をとり効率的な光合成を行い広い根域を確保することで、茶の木が本来のポテンシャルを発揮することが出来ます。自然仕立ては樹勢が強く、大きく育った枝からは勢いよく一番茶が伸びてきます。この新芽は機械狩りの茶園では考えられないような葉の展開枚数を持っています。このような新芽は硬化のタイミングが遅く長期的な被覆期間に耐えられるので長期被覆が行われる玉露やてん茶などの栽培に最も適した栽培方法と言えるでしょう。
自社で栽培される自然仕立ての茶園、次年手摘みで収穫される予定
