和束の茶葉は、作り手の茶農家を現す ~和束・茶農家別煎茶飲み比べ~ 〜2021年8月〜

田中美里

先般、常連様をお招きし、和束茶の若手農家 5軒の「やぶきた」品種に限定した煎茶の飲み比べを行いました。

遡ること 2月、和束茶若手農家で集まって議論した際にでてきたのは、「やっぱり最終的にはやぶきた品種に、いきつく」「色んな要素で味わいは変わるが、つくり手が最も大きい変数」といった意見から、この和束茶若手農家別飲み比べの企画が立ち上がりました他農家から d:matcha が仕入れる形式を取りましたが、予算を決めて単価、量は各農家さんに決めてもらう、というユニークな形式。味わいの差は、想像以上に大きかったです。どれも美味しいの ですが、その美味しいの定義が随分と違う。その農家の方針を色濃く反映するのが「やぶきた」非常に上品で纏まりのある茶、旨味香りがわかり易い茶、とにかく自然由来の味に拘った茶など。

私自身同じ品種の作り手別和束茶の飲み比べはしたことがなかったので、比較をすることで改めて d:matcha の、土地や地形の違いを尊重し、とにかく若い芽を収穫する、という方針もお茶に表れている、と、感じました。お茶を嗜好品として、既成概念に囚われず、これからも多様な楽しみ方をお客様としていきたいと改めて考えました。

代表取締役 田中大貴