鳳春(Houshun, Spring Phoenix ) と駒影 (Komakage, Shadow of Hoof) ~2022年4月〜

田中美里

2022年3月、ついに改植しました。日本茶においてお茶の樹は味わいや収量の観点から40年に1回程度の周期で樹の植え替えを行います。具体的には、まず古木をカットした後、カサを減らすために燃やします。そのあと、地中に残った根を重機で引っこ抜いてまず、平地を作ります。お茶は非常に再生力が強いので、根が地中に残っていると再生し、新しく植え付けを行ったお茶の樹の成長を阻害してしまいます。根は場合によっては1mにも及ぶので、人力で抜くのはほぼ不可能です。これらの作業を冬の寒い時期に行い、実際の幼木の植え付けは3月の少し温かくなってから行います。約3000本の苗を植え付けた後、保温、保湿、防雑草の観点から自社の田を収穫した際に取っておいた藁で幼木を巻きます。 

収穫できるのは5年後と、非常に息が長いですが、楽しみです。鳳春も駒影もどちらも京都府推奨品種で、玉露など被覆栽培に向いた品種です。以前の12品種飲み比べでも、好きなお客様が多かったので、こちらの品種を選択しました。枯れないか、鹿に踏みつけられないか、気がかりで頻繁に畑に行ってしまいます。

(鳳春:Houshun)

(駒影:Komakage)

(藁で覆いした後)