玉露とは、「棚」と呼ばれる設備を使用して被覆栽培を20日間以上行った、非常に旨味の強い茶です。
その豊かな味わいから「日本茶の王様」と呼ばれることもあります。
玉露の特徴である潤沢な旨味がのったお茶を栽培するには、十分に有機肥料を通年(特に夏頃)土に与えていくとともに、棚を活用して芽がかなり小さい段階からしっかりと被覆をして芽に含まれるアミノ酸がタンニンに変わることを防ぎます。
棚とは、このように黒い遮光シートで茶園を覆った空間を作るための設備です。
何故、玉露栽培には棚が良いかというと、直接黒い遮光シート(寒冷紗・かんれいしゃ)を茶樹に被覆させることでも被覆栽培は可能ですが、シートの重みや熱が新芽を傷つけることから、距離をとって被覆することができる棚がけの方が品質のうえでは理想的です。
一方で、棚を設置するには費用がとてもかかります。d:matchaでは、地元茶農家さんに協力して頂きながら、自分達で設置を行いました。
また、かぶせ茶や玉露のように被覆期間が長いお茶は、その分芽が成長しているため、収穫時に茎など余計な部分が含まれがちです。d:matchaでは、茶問屋さんにも協力してもらい、茎を除いてもらう仕上げ加工を行うことで、雑味の無い玉露本来の味わいを提供しています。
実は、茶にはたくさんの品種が存在しています。
2019年時点で約120種もの品種が存在しています。栽培地域や用途に適した品種を農家は選び、栽培しています。
品種によって、味わいはさまざま。
この違いをご家庭でも気軽に楽しんでいただけるよう、d:matchaでは品種別シングルオリジン煎茶を販売しています。
非常に手間はかかりますが、少量多品種の品揃えで、お客様のニーズにきめ細かく応えていきたいと考えています。
お茶プロフィール
品種は「やぶきた」
日本で最も流通量が多くポピュラーな品種であり、煎茶らしい清涼感のある渋みが特徴です。
収穫時期:1番茶(新茶)
和束では年に3回収穫が可能。1番茶(新茶)は1年で最も旨みの乗った、柔らかで上質な茶葉。
被覆:無し。純煎茶
※被覆とは収穫前に茶園を黒いシートで覆って遮光するという栽培法
tea information | |
収穫日 | 2020/5/20 |
収穫期・グレード | 一番茶 |
品種 | ごこう |
畑の場所 | 和束町湯船地区 |
被覆期間 | 27日間、棚での被覆 |
栽培方法 | 慣行栽培 |
香りの特徴 | 27日間被覆したことで醸成された芳醇な覆い香と、霧香(きりか)と呼ばれる和束町の地形が生み出す独特な香りのハーモニーをお楽しみください |
味の特徴 | 玉露は宝の露という意味。その名のとおり、凝縮された旨味を是非お楽しみください。低温でじっくり淹れるとより旨味だけを楽しめます。 |
色の特徴 | 深緑 |
「ごこう」は京都品種。玉露になることも多い高級品種です。「摘採期」と呼ばれる、おいしい茶を収穫するのにベストな期間が非常に短く、少しでも収穫が遅れると葉が固くなっておいしくなくなってしまうため、農家にとっては栽培の難しい、緊張する品種でもあります。
被覆によって濃厚な旨味がのるとともに、独特のミルクのような個性的な味わいを楽しむことができます。京都品種であることからも和束の気候に良く合っており、寒い冬でも比較的影響が少なく、病害や虫害の影響が少ないことが特徴です。
仏様の後ろの光の後光からその名前の由来がきており、その品種としての品質の高さをあらわしています。
栽培メモ
-畑担当よりひとことー
玉露の特徴である潤沢な旨味がのったお茶を栽培するには、十分に有機肥料を通年(特に夏頃)土に与えていくとともに、棚を活用することで芽がかなり小さい段階からしっかりと被覆をして芽に含まれるアミノ酸がタンニンに変わることを防ぎます。
何故、棚が良いかというと、直接寒冷紗を茶樹に被覆させることでも被覆栽培は可能ですが、やはりその重みや熱が若い芽に悪さをすることから、距離をとって被覆することができる棚がけの方が品質のうえでは理想的です。しかし、棚を設置するには費用がとてもかかります。d:matchaでは、棚の構築を地元茶農家さんに協力して頂き、自分達で行いました。
また、お茶の芽は、萌芽してから機関が経つにつれてアミノ酸の含有量が下がっていき、繊維質が増えていきます。適切なタイミングで適切な芽だけを収穫することが非常に重要です。
また、かぶせ茶や玉露のように被覆期間が長いお茶は、その分芽が成長しているため、収穫時に茎など余計な部分が含まれがちです。d:matchaでは、茶問屋さんにも協力してもらい、茎を除いてもらうことで、より雑味の少ない本当の玉露を提供することが可能になっています。
おすすめの淹れ方
玉露は低温で淹れるのがおいしい!
1.急須の中にお湯を注ぎ、急須を温めます。その後、急須の中のお湯をカップに注ぎ、カップを温めます。
こうすることで、お湯の温度が約20℃~30℃ほど下がります。
2.温まった急須の中に、茶葉を入れます。目安はティースプーンで3杯(5~6g)ほど。
3.カップのなかのお湯を急須に注ぎ、蓋をしてしっかりと蒸らします。目安は大体1分半~2分ほど。
※茶をつぐ時は、均等の濃さになるように、回し注ぎするとよいでしょう。
※飲み終わったら、再びお湯を注いで、2杯目、3杯目と楽しむことができます。
dmatchaでは、収量を求めず1芯2葉の柔らかくアミノ酸含有量が高い部分のみを収穫しています。
どの煎茶も収量は極めて少ないですが、その分高い品質を担保できるように細心の注意を払っています。
市場出荷を主に行っている一般的な農家では、このような収穫方法では収支が合わないため、実現しません。
ほぼ全量を自分たちでお客様に直接販売しているd:matchaならではの特徴です。
d:matchaでは煎茶は全量を自社工場で揉んでいます。
茶農家数軒が協力して、人繰りや管理を行う共同工場もありますが、揉み方を細かくカスタマイズすることが難しいため、自社で揉むことにしています。
非常に手間はかかりますが、それぞれの茶葉の個性を引き出すべく、丁寧に揉んでいます。
少量ずつ芽の状態を見極めながら加工することで、個性のあるお茶創りを目指しています。
【動画解説】被覆栽培とは?
【動画解説】収穫の様子
【動画解説】煎茶工場
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産地 | 煎茶:京都府相楽郡和束町 |
加工地 | 京都府相楽郡和束町 |
原材料 | 緑茶(京都府和束町産) |
賞味期限 | 商品発送後6ヵ月目安 |
諸注意 | 開封後は高温多湿の場所を避け、お早めにお召し上がりください。 |