[和束の茶畑だより] 霜は大敵(2021.4.15)
霜は、露点温度を下回ると発生します。露点温度とは、湿った空気が飽和状態となり、結露ができる温度のことです。霜は低地で降りることが多いですが、谷間でも発生します。特に、夜の気温がぐっと下がると、夜間に霜ができるのです。
茶の木にとって、霜は大敵です。茶の新芽が出て間もない頃は、新芽は苞(ほう)と呼ばれる、つぼみを包むように葉が変形した部分に包まれています。しかし、若い新芽はとても柔らかいため、霜が降りると茶の新芽は傷んでしまうことがほとんどです。
また、茶畑の位置によっても霜の発生度合いが変わってきます。山あいの茶畑に比べ、ひらけた所ではすぐに空気が冷えて露点温度に到達しやすいため、霜が降りやすいのです。
d:matchaの畑がある和束も霜が降りやすく、霜で新芽が傷まないか気がかりです。自然条件で茶の栽培は思うようにいかないこともありますが、美味しいお茶が収穫できたときには喜びもひとしおです。
(著:Ryhan M.Yazid)