こんにちは!いつもd:matchaをご利用頂き、ありがとうございます。d:matchaニュースレターチームより畑や新開発の商品、スタッフの近況をご紹介していきます。どうぞ、ご愛読ください。

‐ 畑のこと (by Hiroki.A )

異例の早さの新茶

今年は三月~四月にかけて温暖な気候が続き、桜の開花が非常に早く観測されました。新茶の収穫の時期も同様に例年よりも一週間程く、和束町内ではお茶刈りの作業があちらこちらで見られています。

この早すぎるお茶の時期の到来は農家さんにとって好ましいことではありません。この時期の気候は不安定で、急激に冷え込む日がたびたび訪れます。三月~四月にかけて温暖な気候が続き新芽が伸張してくるその時期に遅霜で新芽が凍ってしまうリスクが高くなってしまいます。気候が徐々に安定するまで新芽はゆっくり伸びたほうがありがたいのです。幸いにも今のところ今年は大きな霜害に見舞われっることなく収穫が行えていますが、この時期の霜害は致命的な被害をもたらすことが多いです。
また、このような早すぎる新茶は収量が非常に低いことが多く、農家さんの通説となっています。ある農家さんは通常350~400キロの収穫が見込める畑で今年は200キロほどしか収穫できなかったと語っていました。自社の茶園でもその傾向がみられます。新芽の数が例年よりも少なく、茶園の表面の茂りがうすく少し寂しい気持ちで収穫しました。が特に早生の品種でその傾向が顕著で、試算していたよりも7割ほどの収量となっています。逆に晩生品種は例年以上に新芽の揃いがよくこれから更に忙しくなそうな予感がします。収穫と被覆作業に追われる日々が続いていますが高品質なお茶を作るため気を再度引き締め残りの茶園の収穫を頑張りたいです。


茂りが薄い早生品種

 

 

 

‐ Matcha beauty recipe No.12 (by Natsuki)

抹茶を気軽に取り入れてもらいたい!そんな思いから、日常で取り入れることができる抹茶レシピを開発しています。

第12回目は、砂糖・生クリーム不使用の”抹茶甘酒テリーヌ” 
今回使用した抹茶は「抹茶品種さみどり」です。

【抹茶甘酒テリーヌ】

<材料>

・抹茶さみどり 大さじ1
・無糖ヨーグルト 400g(水切り後200g)
・甘酒 200g
・粉寒天 2g
・イチゴ 100gほど

<作り方>

下準備:400gの無糖ヨーグルトを2時間以上しっかり水切りします。(水切り後200g)

1.鍋に甘酒、粉寒天、水大さじ1を加えよく混ぜます。

2. 弱火で火をつけ沸騰したら1分加熱し火を止めます。

3. 水切りヨーグルトを加えよく混ぜます。

4. 容器にカットしたいちごを並べます。

5. いちごの上に水で溶かした抹茶を垂らします。

6. 3を4に加え冷蔵庫で冷やし固めます。

  

【開発秘話】
▶抹茶甘酒を製造してる時に甘酒で何かデザートが作れないかと考えてこちらのレシピにたどり着きました!発酵食品のデザートで検索すると砂糖を使わず食べれる美味しいデザートが作れます!そこに抹茶を加えたらさらに栄養価もUPするはず。季節の変わり目は体調を崩しやすいです。腸活で美しく健康でいたいですね♪

 

 

 - 5月。風炉の始まりと灰型by Seiya.H)

4月30日になると、多くの茶道をされる方は炉風炉入れ替え(ろふろいれかえ)という行事を行います。
茶道では5月から10月の間は風炉の季節です。4月までは炉という囲炉裏が茶室の真ん中に穴を開けて使用していますが、暑い夏が近づくにつれ、お客様から少しでも炭火を遠ざけれるように灰と炭火が入る容器を風炉という道具の中に入れて使用します。この時に炉の為にあけた穴は畳みでふさぎます。
風炉の中では灰型(はいがた)というものがあり、これは亭主が風炉の中に炭火を入れる前に、灰匙(はいさじ)という道具を使って灰の中の形を整えます。
灰型の作り方はいくつかありますが、一番シンプルなのは、下記の画像のように、真ん中は深めに、手前と奥は高めに形を整えます。真ん中の方は炭を立てやすいように、周りは熱を逃がさないように。ただ火がおこりやすくするのではなく、灰型も芸術の1つで、本来はお客様が楽しみにする亭主の腕の見せ所の1つでもあります。なのでなるべく一直線に綺麗に灰を整えます。


一見簡単に見えるかもしれませんが、灰匙を滑らせたりのせた後を無くしつつ形を整えるのは意外と難しいです。
慣れてる方だと5~10分で終わらせるようですが僕自身は灰型が非常に苦手で、最初の数か月は2時間程かかりました。
灰型以外にも風炉ながらではの動作や道具は沢山ありますが、5月になったら是非風炉の中を拝見してみてください。本来は冷たい水から炭火で釜のお湯を沸かす為、灰型の大切さが実際に経験してみるとよく理解できます。

 

 

 - d-matcha ヴィーガン宇治茶マフィンby Ko)

米粉と自家栽培茶のヘルシーマフィン、白砂糖の代わりに、ミネラル豊富なきび砂糖を使用しています。小麦と乳成分を使用せず、自家栽培茶、米粉、米油といった日本の食材をたっぷりと使用して焼き上げたマフィンです。

マフィンの起源とは。
今や全く別物となっているアメリカンマフィンとイングリッシュマフィンではありますが、そのルーツは同じものとされています。19世紀のイギリスで作られたのが発祥であります。初めはイギリスで食されたものが、イギリス系移民によってアメリカへと伝えられアメリカで開発・発売されたベーキングパウダーを取り入れることでアメリカンマフィンが確立していったという流れです。

  

 

 

- はじめまして! (by Hiromi)

みなさまはじめまして。4月からd:matchaに加わりました、Hiromiと申します。

簡単に自己紹介をしますと、和歌山県出身。ワヅカナジカン援農プロジェクト(現在はアグリナジカン。農繁期の人手不足に悩む農家さんと、農業バイト希望者とのマッチングに取り組む。その地域にあるシェアハウスなどに数週間~数か月住み込み、農作業を手伝います)がきっかけで和束町に移住しました。「3ヶ月、京都でお茶のバイトをしてくるね」と言って実家を離れてから、いつの間にか丸8年になりました。ここでの暮らしが肌に合うのでしょう。仕事を求めて離れることを考えた時期もありましたが、美しい景色とあたたかな町の人に囲まれた今の暮らしを、とても気に入っています。

現在は援農者向けのシェアハウスに管理人として住んでいます。毎年、新茶の季節である4月~7月頃と9月末~11月頭頃の秋番茶の時期は、様々なバックグラウンドを持った援農者たちを受け入れています。入居する人によって家の中の雰囲気が毎回変わるので、今年はどんな感じになるのかな、と今の時期はいつもどきどきしています。

以前は隣町の木津川市で働いていたのですが、店舗のある湯船地区で働きはじめて感じることは、時間の流れがゆったりとしていること。住んでいる和束町の中心部から離れた場所にある湯船地区はさらに時間の流れがゆったりとしており、ふと周りを見渡したときにどこかにタイムスリップしたような、新鮮な気持ちになります。
両親が自然が好きで、小さな頃から山や川や海に連れて行ってもらっていたので、自然に囲まれた場所で働けることを嬉しく思っています。

私からはお茶のことはもちろん、暮らしの手仕事や日々感じていることなど、和束町での暮らしについて発信していきたいと思います。ゆったりとした時間を味わいに、いつかお店にも足を運んでいただけますと幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。


はじめて連れて行ってもらったd:matchaの畑から見た景色。まだまだ知らない和束の風景がたくさんあります。


いつも茶畑を眺めながらお弁当を食べています。


お世話になっている茶農家さんの茶畑からいただいて来ました。新茶の葉っぱは天ぷらに、蕨は炊きこみご飯でいただきました。筍堀りやよもぎ摘みなど、春は楽しみが盛りだくさんです!

 

 

- d:matcha創業物語㉑~ 日本人にお茶の価値を見直してもらうには。d:matchaと催事の旅~(by Misato.T)

和束町に店舗をオープンしたのが2017年4月。そこで気づいたのは、日本人にお茶を売ることがいかに難しいかということと、冬場の和束町での集客は難しいということでした。
日本人にとって普段飲み慣れているお茶。しかし現在では急須で入れるお茶を飲む割合が減り、ペットボトルのお茶に置き換わっています。
また、ティーバッグに入った安価で手軽なお茶、または回転寿司チェーン店で無料で提供される粉茶に湯を注いで飲むといったスタイルが普及してきていて、和束茶のように上質な茶をおうちで楽しむという習慣が失われつつあることを実感しました。

また、新茶シーズンには多くのお客様が訪れる和束町ですが、冬場になると客足は一気に遠のくことがわかりました。そこで、冬場は都心部に出かけて、お茶を気軽に楽しめるように、オリジナルの自家栽培茶を使った菓子を催事出張販売をすることにしたのでした。

初めての催事は、2018年2月16~22日の京都駅での催事でした。その頃はスイーツの種類は今ほど多くはなく、ティラミス、フィナンシェ、茶の雪クッキーを持っていきました。
初めての催事だったので、隣の出店者の方たちから色々と教えてもらいながら、手探りで行いました。
作戦としては、とにかく茶の雪クッキーの試食を道行く方に食べていただいて、お客様の足を止めるということでした。
朝の11:30-21:30までの営業時間ですが、毎日和束町から車で出発し、商品の納品・営業後の片付けまで含めると、朝は8:30には出発し、家に帰ると24時を回っていました。スタッフ2人で大声でお声がけしていると、1週間もすると声が枯れてしまいます。
その頃は誰もd:matchaを知らない無名のブランドでしたので、お客様と少しでも多くブランドストーリーについて話すことを心がけていました。あまりに必死に販売していたので、その迫力がお客様にも伝わったのかもしれません。思った以上の販売成績を残すことができたのでした。

1週間の催事を通じてわかったのは、自分達のお茶スイーツが思った以上にお客様に好評だったということです。会期中にリピーターになって、何度も店舗に足を運んでいただいた方もいました。
自分達のお茶スイーツに需要があると確信した出来事だったのでした。


ティラミス5種を販売しました。


これは神戸での催事ですが、初期のころの催事販売の様子です。