d:matcha通信 2023年2月号
こんにちは!いつもd:matchaをご利用頂き、ありがとうございます。d:matchaニュースレターチームより畑や新開発の商品、スタッフの近況をご紹介していきます。どうぞ、ご愛読ください。
‐ 畑のこと (by Hiroki.A )
茶園で見られる珍しいお茶のすがた。パート④
お茶の栽培に携わって約6年、長いことお茶を栽培していると珍しいお茶の姿を見ることができます。これらを紹介するとともになぜこうなったのかを考察したいと思います(独断と偏見)
夏なのに雪が積もった様な茶園
宇治茶の主産地である京都府和束町では一番茶の収穫が終わる頃、ちょうど梅雨が始まります。雨の日が多くなり、涼しく時には寒く感じる季節から徐々に安定した暖かさのある夏の気候に移り変わる時期です。
この高温多湿の環境が、自社の茶園に見慣れぬ光景をもたらしました。葉に白い斑点が生じ、ドーム状に膨らんだ症状が見られるこの病気は、その症状が餅に見えることから「モチ病」と名づけられた病気で、お茶の仲間やツツジなどでよく見られます。
この病気はカビの一種の担子菌が葉の組織内に侵入することで発病します。湿度が高い梅雨の時期に多発します。
自社農園で確認されたものはそのもち病そのもの。遠目から見ても茶園全体が白っぽく見えるほどのものでした。
本来であれば病気の侵入を防ぐ農薬などである程度は防げるものですが、無農薬管理の茶園ではそのすべがありません。
更にこの畑の品種はオクミドリと言う品種でモチ病には抵抗性がほとんどなく、畑の立地も日当たりの良い場所ではないこと等の条件が揃い、非常に高い発生頻度でもち病が出現したのでした。まるで夏に積もった雪のように。
やや神秘的に見えますが、実際はお茶の生育の悪影響を与えるものなので嬉しいものではありません。
‐ Matcha beauty recipe No.9 (by Natsuki)
抹茶を気軽に取り入れて欲しい!そんな思いから、日常で取り入れることができる抹茶レシピを開発しています。第9回目は、バレンタインに飲みたい!抹茶チョコを使用した、「ホット抹茶チョコラテ」
使用している抹茶「1番茶抹茶ごこう」
【ホット抹茶チョコラテ】
<材料>
・抹茶ごこう 2g
・抹茶チョコ 3粒
→通常のホワイトチョコレートもok
・牛乳 200ml
・お湯 少量
<作り方>
1.抹茶を抹茶椀に漉し、熱々のお湯を少量加え抹茶を溶かす。
2.牛乳と抹茶チョコレート3粒を1に加え電子レンジで1分温める。
3.底にチョコが溜まるのでマドラーで混ぜる。
【ここがポイント】
▶加えるチョコが甘いため、お子様も飲める抹茶ラテです。出来上がったドリンクの上にシナモンをふりかけても美味しく飲んで頂けます。
▶抹茶チョコがない場合は抹茶を多めに点てて、ホワイトチョコレートを加えてもOK。ダークチョコより、抹茶の色が綺麗にみえます。
Happy Valentine's Day!
- 京都の品種だけでチョコレート(by Seiya.H)
今年のバレンタインセールに向けて、1月から新しい商品の準備にとりかかっていました。
去年は日本にある9品種の抹茶を使い、1粒1粒味の異なる抹茶チョコレートを作りましたが、今年は新たに京都出身のみの9品種による抹茶チョコレートが誕生します!前回登場したさみどり、ごこう、てんみょう、あさひの4品種と共に、うじひかり、うじみどり、ほうしゅん、在来、京研283の5品種が1つの箱に並べられます。
見た目はどれもそっくりなので区別は全く出来ませんが、味見してみるとそれぞれの抹茶の特徴(後味、旨味、渋味等)が口に広がる楽しさがあります。社員同士の試食の時も、今食べてるチョコレートはどの品種かを当てれるかなどして盛り上がりましたし、改めて各抹茶の長所を感じ取れる貴重な機会になりました。
全てのチョコレートには濃度としては24パーセント(通常の抹茶チョコレートの5倍程)と非常に濃厚でチョコレート1粒6グラムなので抹茶は1.5グラム近く含まれており、これは点てて飲む抹茶の量とそこまで変わりません。まさにこのチョコレートは「食べる抹茶」です。全ての抹茶は店舗でも販売してる飲む用の抹茶と全く同じグレードのを使用しているので、そのおかげかチョコレートにした時の色が非常に綺麗で輝いています。
1月は石臼挽きたての抹茶をチョコレートと混ぜて溶かして新商品を作り上げるのが主で、新しい品種に挑戦する度にどんな仕上がりになるのかドキドキしながら作っていました。
皆様にも是非1粒1粒、ゆっくり味わって嗜んでいただけたらなと思っています。
個人的なオススメはうじひかりです。抹茶の粉の状態からつやが良く製菓で使用したときも輝いているイメージでした。
- d-matcha 和菓子(by Ko)
外の透明なものが錦玉羹で、 かすかなお茶の色が美しい透明感のある寒天の中にお茶の旨味そのものがたっぷりと閉じこめられ、この時期だけ楽しめる新茶の香りをいっぱいに味わえます。
錦玉羹とは、寒天と砂糖や水あめを煮溶かし、型に入れて固めた和菓子です。江戸時代には「金玉羹」という名前が一般的だったようで、長い歴史の中で「錦玉羹」や「琥珀羹」などと呼ばれるようになったそうです。中の餡子は濃い抹茶に栗を入れた抹茶栗餡です。
入社してそろそろ一年が経とうとしています。
振り返ると、日々学ぶことが多く、いっぱいいっぱいの一年でした。これからもたくさんの美味しいお菓子を作るためにもっともっと技術を磨いていこうと思います。
- d:matcha創業物語⑱~スタンフォードMBA生との交流part3~(by Misato.T)
2年目の夏にd:matchaにやってきたのは、アジア系アメリカ人のNateでした。
彼に関して特に印象に残っているのは、彼が非常に優秀な学生であったことと、とても長い「日本で食べたいものリスト」を持っていたことでした。
Nateは非常に優秀だったので、d:matchaの現状の課題を素早く理解し、Nate自身がd:matchaに貢献できる技能を鑑み、Nate自身でd:matcha滞在期間中の課題を設定してくれました。
多くのスタンフォード生が、的確に自分自身の手で業務範囲をscopingすることができます。優秀な学生ならではのスキルです。
Nateの主な業務は「海外ECサイトを構築すること」に決まりました。
d:matchaは海外での販売ポテンシャルがあると考えていたものの、海外ECサイトを構築するだけのリソースがなく、まともな英語版オンラインショップがありませんでした。
どういったプラットフォームを使うべきか、どのようなECサイトを構築すべきか、d:matchaに提案して進めてくれました。彼は提案能力だけでなく、自分で手を動かしてECサイトを作り上げる実行力があり、驚くべきスピードで海外ECサイトを文字通りゼロから構築してくれたのでした。デザインを学んでいるというスキルも活かして、非常におしゃれなECサイトが出来上がったのでした(凡そ1週間くらい後にはサイトが完成していました。実労働でいえば4日間くらいしかかけていないと思います)。
彼は優秀なだけでなくて、とてもかわいらしい面も持ち合わせていました。
とにかく日本の食べ物が好きで、いつもd:matchaのフードやパンやまかないランチを食べて「うまい!うまい!うますぎる!」と毎日言っていました。そう褒められるとこちらももっと食べてもらいたくなって、どんどん食べ物を出してしまうので「このままでは太ってしまう」と困っていました(実際に帰国直前には体重は増えていました)。
非常に長い「日本で食べたいものリスト」を作成していて、休みの日にはそれをコンプリートすることに執念を燃やしていました。リストには、40個以上は書いてあったと思います。2週間かけて全部をコンプリートできたようです。こうしてフードを通じて仲良くなったのでした。
スタンフォード生と接していて思うのは、彼らは賢いだけではなくて、性格も良い「い良いヤツ」ばかりだということです。他人を思いやる想像力、組織を動かすためのチームワーク力、人的魅力、そういった物を元々備えている、若しくは大学の授業の中でも学んでいるのかもしれません。
(Nateが作ってくれた海外サイト)