こんにちは!いつもd:matchaをご利用頂き、ありがとうございます。d:matchaニュースレターチームより畑や新開発の商品、スタッフの近況をご紹介していきます。どうぞ、ご愛読ください。

畑のこと (by Hiroki.A )

もうすぐ5月に入ろうとする中、和束町ではすでに慌ただしくなってきています。お茶は収穫のタイミングがとても重要です。時間が経過するにつれ新芽は徐々に大きくなっていきます、しかし成長しすぎた新芽からいいお茶はできません、お茶の収量と品質は負の相関関係にあります。

お茶の収穫時期の農家は摘採適期を逃すことなく高品質なお茶を作るため大変多忙になります。しかし、天候が崩れ雨が降ると収穫を行うことが出来なくなります。雨天の収穫は茶葉に多くの雨水がついてしまい重くなることでうまく収穫することができません。

また、濡れた芽は均一に蒸すことができないため加工が困難になります。しかし、雨が降っても茶農家の休日になることは少ないように思います。雨天には雨天の農作業があるからです。その一つが被覆作業です。被覆とはお茶の新芽に当たる太陽の光を遮光し品質を向上させるものです。抹茶やかぶせ茶、玉露などは栽培期間中に被覆を行いアミノ酸含量を高めうま味の強いお茶に仕上げたものです。

この被覆作業も適期が存在し、早すぎるタイミングでは収量を激減させてしまい遅すぎるとその効果が薄れてしまいます。そしてこの作業は収穫と同じくらいの労力が掛かることからこの時期の労働を更に逼迫させます。この時期、大きな経営面積を持つ農家さんが、晴れの日には白い茶袋を、雨の日には黒い被覆資材をトラックに乗せて運転している姿が見られるのはよくあることです。

雨天の中行われた被覆作業

 


 

‐ 日本茶と旅 (by Natsuki)

 

暖かくなってきて旅行をしたくなる気候になってきました。私は旅行先や出張先でいつもお茶を持参しています。昔はホテルや旅館のアメニティのもので充分だったのですが、近頃は宿泊先でも美味しいお茶が飲みたいなと思い持参するようになりました。

荷物のスペースに余裕があれば取手がついてない、扱いが簡単な絞り急須と茶葉を持っていきます。そうでなければ、ティーパックタイプの煎茶を鞄に忍ばせています。

日帰りの旅行では、水筒に水出し煎茶用の茶葉をお茶パックに詰めて水を注ぎ出かけています。

違う土地に行くとその地域のお茶を購入して宿泊先で飲んだりもしますが、そのときに急須がないとなるとせっかくのお茶が美味しく頂けません。その土地のお茶はその土地の水で淹れるのが一番美味しいと思っているので、なるべく持参するようにしています。急須を持ち運んでまでと思うかもしれませんが、この一杯のお茶が旅をより一層楽しくさせてくれるのです。

まずはティーパックタイプのお茶を荷物と一緒に忍ばせて楽しんでみてください!d:matchaは旅用のお茶も販売しています。

(旅をするとき用に購入した絞り急須)(d:matchaの煎茶ティーパック)

 

- お茶の芸術(by Ryhan)

お客様が和束町に訪れる時に、d:matchaから行くことができる隠れた穴場エリアを見つけています。

私が個人的にお勧めする場所の1つは、信楽にあるMIHO MUSEUMです。我々の湯船の茶畑から車で約30分で行くことができる場所にあります。

私が個人的に訪れたとき、その美術館の創立者である小山美秀子氏が所蔵している「懐石の器」をテーマにしたものでした。 ご存知の方も多いと思いますが、懐石は旬の食材を中心に厳選された食材を使用しています。 これらの料理はそれほど量は多くなくシンプルで美しく提供されます。全ては、懐石料理の後にもてなされる、お茶を楽しむための料理なのです。展覧会では、1700年代初頭の近衛家熙のお茶会の記録にそって、食事の一部が再現されています。 私の好きな部分は、後西天皇の狂歌(狂歌または風刺短歌)「宇治茶」でした。

日本の文化には、芸術、食べ物、文学を通して表現し、楽しむことができるお茶の側面がたくさんあります。 私はまだ学ぶことがたくさんあります!信楽のMIHO MUSEUMはとても美しい美術館ですのでぜひお立ち寄りください。

 

- 暑い日に飲みたい煎茶の氷出し(by Azusa.U)

これから暑い季節にぴったりな煎茶の淹れ方をご紹介したいと思います。

和束町本店ではお客様の気になるお茶やスタッフのオススメのお茶を試飲でお出ししております。そこで私が暑い日によく出すお茶の淹れ方は『氷出し』です。

氷出しの煎茶を飲まれたお客様は『旨みが強く味が濃い』とよく仰ります。

氷が溶けるまでじっくりと待つためお茶の旨味成分のテアニンが溶け出し濃い味になります。

また低温であると強い渋みや苦みを感じるエピガロカテキンガレード(エステル型カテキン)や興奮作用のあるカフェインは溶け出しにくいです。低温であると苦味もあるが穏やかな味で後に甘さを感じるエピガロカテキン(遊離型カテキン)が溶け出しやすくなる為スッキリとした味わいになります。またエピガロカテキンは呼吸器や消化器系などにある粘膜免疫系の働きをよくすると言われており、免疫力がUPすると言われています。

次に私がいつもする氷出しの淹れ方です。

①急須にティースプーン一杯(3〜5g)の茶葉を淹れる。

②アイスキューブを4〜5個入れる。(待てない場合は少量水を淹れると溶けるのが早くなります)

※ご自宅ではペットボトルや水出し用のボトルでも簡単にできます!!濃い味がお好きな方ですと茶葉の量を多くするなどお好みで調節してください。

テアニンはかぶせ茶や玉露に多く含まれているのでかぶせ茶や玉露で氷だしするのがオススメです!!


去年収穫したおくみどり13日被せの氷だしです。

 

 - 身の回りの物で抹茶を点てる❶~家にあるものでおもてなしby Seiya.H)

私は高校生の頃から茶道を始め、沢山の方々に抹茶を一服差し上げてきました

茶道に関しては、『やってみたいけど道具が無い』『茶道具全部(炭、畳、釜、茶入等)そろえる機会が無い』等の声を耳にしたことがあります。

確かに習い事として茶道をするならばある程度の道具をそろえる必要がありますが、気楽に抹茶を楽しみたいだけという方は、茶室も茶道具も炭も必須ではないのです。抹茶で本来必要なのは、【お湯、抹茶の粉、茶筅】この3つだけです。その他の道具はなんでも良いのです。

確かに本来ならちゃんとした和室で炭火を使って釜のお湯から抹茶を差し上げたいかもしれませんが、これらが無くても抹茶を楽しむ事は可能です。10年前の福島第一原発事故以降、炭を手に入れるのが非常に困難になり、日本のお稽古場でも炭を使う事を断念してしまう方もいます。しかし、元々お湯を沸かす釜は鉄で出来ているため、ほとんどの釜は偶然IHにも対応しているので、私の家でも釜のお湯を沸かす時にはIHを使用しています。ただ、釜も必須道具ではないため、お湯を沸かせるポットや鍋であればなんでも大丈夫です。

海外で茶道を学んでいる皆様のほとんどは、地元や身の回りにあるものを使って想像力を発揮させています。私の友人でも、台湾、アメリカ、ヨーロッパ、南米出身の方が沢山いて、彼らも地元の陶器や道具を用いてお客様をおもてなしすることがあります。友人の1人は、たまたま家にあったガラスで出来たコーヒー用の砂糖入れの形や大きさが茶道で使用する棗(なつめ)という抹茶を入れる道具に似ている事からお茶道具に応用しています。抹茶を飲む為のお茶碗も、日本での陶器(樂、萩、京焼等)を使用したい方もいますが、地元の陶芸で抹茶椀を作ってみたという方も沢山います。アメリカでも昔はインディアンが作った陶器や木材が、今では茶道道具に併用されてるケースも沢山あります。

和菓子に関しても、海外の方は饅頭、練り切りなど手作りされる方もいますが、中には地元の食材(クランベリー、クルミ等)を混ぜて地元ながらではの食感でありつつ、抹茶に合いそうなスイーツを試される方もいます。

自分の部屋を綺麗に清掃し、落ち着いた雰囲気で、椅子や座布団の上で抹茶を飲む。これだけで充分なのです。茶道の世界とは違う、抹茶の楽しみ方は、無限大にあります。

写真はインディアンのナバホ族の陶芸。大きさによっては抹茶入れやに使えるかもしれません。

写真は私がアメリカに住んでた頃、家にお茶の釜が無く、IHで鍋にお湯を沸かしてそこから抹茶を点ています。洋室に折り畳みができる畳を使用しています。

 

 

 - 初めまして by Ko)

 

2022年4月d-matcha入社しました胡と申します。出身は、台湾です。京都府で製菓学校の和菓子専門科で2年間和菓子作りを学びました。なぜ和菓子学校に進学というのは家族旅行で日本を訪れた時和菓子屋で和菓子の美しさと美味しさに感動しました。和菓子に興味を持ったのはその時からです。

専門学校でお菓子について2年間しっかりと学んだ後、d:matchaに就職し、さらに自分の知識と技術を磨き、お菓子職人としての経験を増やしたいと思います。そして、季節感を生かした新しい商品を生み出せるお菓子職人になりたいと思います。

d:matcha地元産のお茶を使ったお菓子を作り、日本だけでなく海外進出で魅力を伝えていきたいです。

将来は人々に、日本お菓子の魅力をたくさん伝えていきたいです。

Taiwan Taipei City

 

 

 - 初めまして(by Yuina)

 

今年2022年4月に入社しました、田中結菜と申します。青森県出身で3月までは千葉県の大学で主に英語を学んでいました。またゼミでは心理言語学を専攻し動物や赤ちゃんの言語使用といったことを学んでいました。

私は就職活動をしていて様々な会社のインターンシップや説明会に参加しました。しかし、コロナ下といった状況の中で実際に会社に赴くことはほとんど不可能でした。しかしある時、「抹茶」「日本文化」「海外」といったキーワードで会社を探していたところ、d:matchaに出会いました。ホームページを拝見し、自分自身の就活の軸に沿った会社かもしれないと感じたため、すぐにメールを送りました。私は主に「グローバルに働く」「日本文化を伝える」「少人数」「ベンチャー企業」「やりがいが大きい」、「自然に囲まれた地域で働く」といったようなことを就活の軸にしていました。

後日、実際にインターンに参加してみて特に、少人数のベンチャー企業であることや、海外との取引、英語を使用する機会が豊富にあることなど、私にとって非常に魅力のある企業でした。このような理由から入社を決意しました。

中々、お茶を作るところから、菓子の製造まで自社で行っている企業はないのではと思います。

d:matchaでは日本だけでなく、海外の人にお茶の魅力を伝えていきたいと思っています。日本文化の一つでもあるお茶を海外に広めたいと考えたのには理由があります。私は学生時代から英語や海外が好きで頻繁に国際交流をしてきました。その経験の中で日本の文化を伝えることに楽しさを感じたことが最終的にd:matchaへの就職につながりました。

また将来の目標としては各々の好みにあったお茶を提供できるようになりたいと考えています。

最後に私のおすすめの抹茶は独特な旨味が特徴のごこうです。ぜひ皆さんもd:matchaのお茶を試してみてはいかがですか。

 

 

- d:matcha創業物語⑧~和束町への移住を決意する~(by Misato.T)

2017年初め、まだ創業して間もないd:matchaに一大事件が起こりました。

それは、農業スタッフが住んでいた借家が全焼するという大火事です。2人のスタッフの命は助かったものの、お借りしていた木造の築何十年という古民家は全焼しました。スタッフが使っていたファンヒーターが出火元でした。

代表が留学から帰国し、嵐山のアパートで新生活を始めた矢先、冬の寒い日の出来事でした。朝6時ごろに携帯の方に和束で火事があったとの連絡がありました。死傷者や延焼はなかったのがせめてもの救いですが、賠償責任等いろいろなことが頭をよぎり、もう商売を続けていけないかもしれないと絶望的な気持ちになったのを覚えています。

オーナーさん、近隣住民の方々に謝罪をして回り、焼け跡の掃除・片付けを行いました。

なんでも自分たちの目の届く場所に置いて置かないと、知らないうちにリスクが大きくなるのだということを身をもって実感しました。

オーナーさんが「どうせ住んでない空き家だったから」と言ってくださって、謝っても謝り切れませんが、優しいお言葉に少し心が軽くなったのでした。

こういった大事件もあり、やはり店舗は生産現場と一体で管理できる利点を鑑みて、和束町に設けようという結論に至りました。

それは和束町に引越しするということを意味します。その後は、和束での店舗探し、家探しに奔走したのでした。嵐山にアパートを借りたのも束の間、紅葉の嵐山を一度見ただけで嵐山を去ることになりました。