d:matcha通信 2021年4月号
こんにちは!いつもd:matchaをご利用頂き、ありがとうございます。d:matchaニュースレターチームより畑や新開発の商品、スタッフの近況をご紹介していきます。どうぞ、ご愛読ください。
d:matchaの畑のこと (by Hiroki.A )
季節はすっかり春で、ここ和束町では3月25日現在すでに桜が咲いています。今年は桜の開花が例年よりもかなり早く、おそらく茶の収穫時期も早くなるので、茶農家にとって慌ただしい春になりそうです。お茶の時期が早まると当然霜害のリスクが高まってきます。同じ日に、新芽に動きが見られたさみどりの畑の防霜ファンのスイッチを始動しました。防霜ファンとは霜害から新芽を守る大きな扇風機で、上空の暖かい空気を茶園に送り新芽が凍り付くのを防ぐものです。ある一定以下の気温を下回ると自動で作動し、新芽を霜から守ってくれます。
茶の木は形態学的に霜の対応策をもともと持っています。それが霜被り(包葉)という新芽の付け根にある小さな葉っぱです。秋ごろから着生した芽のつぼみは霜被りに覆われ厳しい寒さを乗り越えます。春になると収納された新芽が肥大することで霜被りを脱ぎ捨てるように露出していきます。このタイミング以降に霜が落ちると新芽の組織は壊されてしまいます。面白いことに霜被りは決して成長することはありません。役目を終えた霜被りは人知れず散ってしまいます。まさにそのためだけに存在する影の立役者です。
防霜ファンの様子。霜被りの様子:てんとう虫がついてるところが霜被り。
-beau-tea sweetsの開発(by Natsuki)
私個人の趣味でカカオパウダーを使っヴィーガンティラミスを昼休みに作ってスタッフに食べてもらったところ、意外にも好評だったので抹茶ヴィーガンティラミスを作ることになりました。材料はとってもヘルシーで簡単です。主要な材料は、豆腐、アボカド、ナッツ、はちみつ、抹茶、ココナッツオイル。砂糖を加えないスイーツってどうなんだと思いましたが、はちみつの甘さが優しくて罪なく食べれるティラミスになりました。ビーガンの考え方によっては、はちみつを使用しないということもありますのでその場合はメープルシロップでの代用を推奨します。
商品化はしていないですが、抹茶を使用したレシピということで、d:matcha magazineというd:matchaのブログに今回のレシピを記載しました。こちらのQRコードを読み取っていただければレシピに繋がります^^
最近はコンビニスイーツもシンプルな材料のスイーツが増えたり、健康に特化されたものが多いですね!卵・牛乳・チーズ不要のヘルシー抹茶ビーガンレシピで綺麗になりましょう♩♩
- 持続可能な農業を目指して(by Chisei.T)
「マメ科植物と根粒菌の関係と窒素固定のメカニズム」
前回、大豆、クローバー、レンゲなどのマメ科植物は他の科にはない、根粒菌を住まわせ共生するという特殊能力を持っているとういお話をしました。今回は「マメ科植物と根粒菌の関係と窒素固定のメカニズム」について簡単にお話をしたいと思います。
→丸いのが根粒
Mr.bean(マメ科植物)は土壌中に窒素分が少ないと自分の根の周りに根粒という家をたくさん作ります。そこに土壌中の根粒菌が住み着きます。Mr. beanは光合成で得た糖分をエネルギーとして、根粒菌に与えます。根粒菌はそのお返しに大気中の窒素ガスN2を植物が吸収しやすいアンモニア(NH3)の形に変換させ、それをMr.beanが吸収し体内でその後アミノ酸に変換させそれを利用します。このようにマメ科植物を育てると窒素を結果的に土壌中やマメ科植物自体に固定させることができるのです。私は、このマメ科植物を肥料として用いることは窒素を多量に必要とする茶ととても相性がいいと考えているのです。今年はマメ科緑肥で育てた茶をつくる予定です。
☞次回「いよいよマメ科緑肥播種?」です。お楽しみに
- The sound of words(by Ryhan)
やっとみなさんに発表できるこことなりましたので報告いたします!ついに海外向けの日本茶の教科書が完成したのです。あとは印刷を待つのみになりました。
締め切り間近だった時には家でも翻訳に時間を割いて完成まで辿り着いたと思うと感慨深いです。私の仕事は社長が書いたお茶の説明を翻訳するというものでしたが、この翻訳の作業が日本茶を知らない海外の方に日本茶の歴史や茶の生物学、専門用語をどう伝えるかと考えるととても時間のかかる作業でした。
私の住んでいる奈良のカフェに通っていたので、きっとカフェスタッフの方にまたあの子が来てるって思われたに違いありません。
作業が止まって苦しくなった時に、私の母が村上春樹のインタビュー記事の内容を写メで送ってくれました。
「良い翻訳にするために欠かせないことは何ですか?” ・・・ “耳。音感が悪いと良い翻訳はできないですよ...そういう能力が必要になってくる。言葉の選び方、句読点の打ち方、全部その人の音感で決まってくるので。” 」
その言葉でとってもやる気が出て来ました!このニュースレターは海外向けにも発信しているのですが、その翻訳作業も担当しており、みんなの記事をしっかり伝えられるようにベストを尽くしています!みんなそれぞれがテーマに沿って面白い記事を書いているのでその情熱がちゃんと伝わるように言葉を選ぶようにしています。ですので、ぜひ、新しく出来上がる本も手にとっていただけると幸いです。マンスリーニュースレターもEnglish websiteでアップしていますのでのぞいてみてください^^
- 和束町移住促進プロジェクト(by Misato.T)
先日、和束町に移住を希望する人たちと和束に移住した人とのオンライン交流会に、プレゼンターとして参加してきました。
なんと、和束町への移住希望者が女性を中心に9名も集まりました。その中には、d:matchaのお茶ツアーに参加したお客様もいらっしゃいました。和束町の素晴らしい景色や風土に感動して、移住を決意したとのこと。なんと嬉しいお言葉でしょう。
和束町はここ数年間観光に力を入れて、戦略的に和束町に訪れる交流人口を増やしてきました。そのプランは、交流人口を増やすことで和束町に興味を持つ人たちが増え、移住希望者が増加するというものでした。その戦略はどうやらうまくいっているようです。
人口が急激に減少する和束町で、景観・文化・茶の栽培技術などを維持していくためには、明らかにもっと「人」が必要です。
d:matchaでは、和束町で一緒に面白い取り組みをしていくために、力を合わせて楽しくプロジェクトを成功させる「仲間」を募集中です。仲間がいれば、大変なこともなんとかなるはず。
先日は、d:matchaへの入社を希望する学生さんが関東地方からインターンに来ました。来年に入社してくれるのが楽しみです。
和束町での生活は、都会生活には無い魅力がたくさんあります。次回は和束町移住の魅力をお伝えしようと思います。
- d:matchaのこと(by Daiki.T)
和束町湯船地区の新施設について.
2021年2月、和束町湯船にある弊社施設が完成しました。元々は縫製工場だった場所をお借りし、その広場をお茶に関するスクールやワークショップへと改修。目の前は殆どが弊社の管理する茶畑で大変景色の良い場所です。
また、ツアーやワークショップの参加者や、宿泊して滞在する方が活用できるようにシャワールームや洗濯機、そして元々汲み取り式だったトイレも浄化槽をいれて綺麗な水洗トイレを3つつけました。今後、様々なイベントを企画していますので、皆さまをこの新施設でお迎えできることを楽しみにしております。
←茶園が見渡せる窓を巨大窓を設置
→やはり内装はダンボール
代表取締役 田中大貴